Beauty Talk vol.7
西邨マユミさん(3)
世界的アーティスト・マドンナのパーソナルシェフとしてご活躍、現在もニューヨークでマドンナとその家族のために、マクロビオティックの食事を提供している西邨マユミさんと、MiMCの開発者北島 寿の対談第3回目。
今回はMiMCの設立秘話、そしてアメリカで火がつき、ダイエット&美肌に欠かせない栄養素として注目されているオメガについてです。
はじまりはアメリカで。MiMC設立秘話
- 西邨:
- そういえば、ナチュラルな成分の日本のメイクアップということで友人に教えてもらって、日本に戻ってきてMiMCのコスメを使いはじめた時、娘と話していたら「MiMCってアメリカ製じゃないの?」という話になったんです。
- 北村:
- そうなんです。実は起業しよう!と思った時にサンフランシスコに住んでいたので、MiMCの本社は、最初はアメリカにありました。その頃のアメリカにはすでにいろいろな種類のミネラルファンデーションが存在していたのですが、アジア人の私の肌色に合うものがまったくなかったんです。
- 西邨:
- わかります。とくにファンデーションとかベースメイクは、欧米の人の肌色に合わせて作られたものだとなかなか合う色みに出会えませんね。
- 北島:
- ものすごく赤みが強い仕上がりだったり、暗く茶色くくすんで見えてしまったり。それで、日本人はじめアジアの女性の肌をキレイに見せてくれるメイクアップ製品をアメリカで作ろうと思い立ったんです。
- 西邨:
- 日本の女性がアメリカで起業するというのは、大変でしたか?
- 北島:
- そうですね。いろいろと勉強しながら、手続きなどもいろいろなところに聞きに行ったりしながらでした。でも、会う人みんなが「グッドラック!」と笑顔で背中を押してくれたので前向きに頑張れましたね。日本で起業しようとしていたら、もうちょっと大変だったかもしれません。
- 西邨:
- 私も、アメリカでマクロビオティックをしている人と出会った時、すごく楽しそうで、自分がやっていることに自信を持っている姿勢に背中を押された気がします。それで「これが一番かっこいい!」という自分の感覚を信じて、アメリカでマクロビオティックの勉強をはじめました。アメリカはそういう思いがかないやすい土地のような気がします。
美肌に欠かせないオメガオイルとの運命の出会い
- 北島:
- 私もそう思います。それで、2005年にMiMCをアメリカで設立した頃は、下の子供がプレスクールに入る頃で。プレスクールの説明会などに行くと、ADHD(多動症)などの話題がよく出ていたんです。そしてADHDは、必須脂肪酸の欠乏と関係があるという研究が発表されたりして、必須脂肪酸の中でも不足しがちなオメガ3を含むのオイルカプセルが配られたりしていたんです。
- 西邨:
- マクロビオティックの世界でも、必須脂肪酸をふくむごま油、なたね油、オリーブオイルなど植物性のオイルをいろいろ使うので話題にのぼることはよくあります。必須脂肪酸にはオメガ9、オメガ6、オメガ3とありますが、いずれにしても脳の老化予防、心臓病の予防にもなりますし、コレステロールを整えてくれたり、積極的に摂っていったほうが良いものですよね。
- 北島:
- 必須脂肪酸について調べている時に“オイルはオイルでしか流せない”というのを目にしたことがあって。体の中の(老廃物をふくんだ)余分なオイルをデトックスするには、良質なオイルを摂るのが良い、ということですよね。
- 西邨:
- マクロビオティックでも“2つのものは同じ体の中に入らない”という考え方がありますが、体の中にいいものを入れていけば、悪いものが出ていく、ともいえますね。
- 北島:
- なるほど。必須脂肪酸の中でもオメガ3は、いわゆる青魚とか、えごま油、シソ油、亜麻仁油、くるみ、一部の緑黄色野菜や豆類などにしか含まれていないので、現代人が普段の食事から十分に摂るのはなかなか大変かと。
- 西邨:
- お料理に積極的にミックスしたいところだけど、オメガ3は温度変化にとても弱くて酸化しやすい。理想的な摂り方として、やはりドレッシングとかがベストと思います。あとはナッツやアーモンド、ピスタチオなどもオメガ系のオイルをふくんでいますね。日本人に馴染み深いピーナッツも良いのですが、すごく酸化しやすいのが残念なところです。
- 北島:
- アメリカでは、アーモンドなどナッツを持ち歩いている方は多いですね。
- 西邨:
- そうですね。おやつには必ずアーモンドが入っている、というくらい。あとは日本ならサンフラワーシーズやサンフラワーオイルをお料理に使うとか。
はじめてのオメガオイル 衝撃のもちーっとした感触
- 北島:
- 積極的に摂ったほうがいいとわかっていても、毎日となると難しい。とはいえ、オメガは人間の体を作っている60兆個もの細胞の、細胞膜の材料として欠かせないものですし。お肌を若々しく保つために、肌表面からも補ってあげたらどうだろう、とふと思ったんです。それで実際に塗ってみたらその浸透力、お肌との同化力に驚いてしまったんです。肌が求めていたものが入った時のハリ感というか、あっという間にもちーっとした感触になるんです。それで、オメガ3を配合した化粧品を作っていこうということになりました。
- 西邨:
- 面白いですよね。忘れがちですが、皮膚にも無数の穴があって皮膚呼吸というのをしているわけだし、肌に必要だからこそ、そこまでの浸透力や同化力を見せたのでしょうね。化粧品にオメガは、グッドアイデアだと思います。
- 北島:
- いちばん最初にオメガ3を配合したのは、実はミネラルルージュという口紅だったんです。口紅って、知らず知らずに口の中に入って食べてしまっている。唇は皮脂腺もない部分ですし、であれば口に入っても浸透しても大丈夫で美容効果の高いオメガを入れたいと思ったんです。探しに探した結果、オメガ3、オメガ6、オメガ9の3種類をふくむインカインチという南米のナッツのオイルはとても酸化に強いことがわかって、配合に成功しました。
- 西邨:
- 唇はとても敏感な部分ですからね。マクロビオティックを提唱した桜沢先生も、「口紅くらいはつけなさい」とおっしゃっていましたが、やはり女性は若々しくいきいきと見えたほうが気持ちも上がる。なので負担なく気持ちよくつけられて、唇そのものもきれいに整う口紅があったら、それは女性として本当にうれしいし心強いです。
- 北島:
- スキンケアでは、オメガフレッシュモイストソープ(石けん)やオーガニックオメガチャージ(美容オイル)、バームクリームやリップクリームなどにも3種類のオメガを含むインカインチオイルが配合されています。違和感なくすーっと浸透していく感じは独特です。
- 西邨:
- 今日、はじめてオーガニックオメガチャージを試させてもらったのですが、酸化の心配がないカプセル状というのがとても良いですね。
- 北島:
- やはり肌に良いオメガでも、酸化して壊れてしまったら意味がないと思うので。もっとも良い状態でお肌に浸透するよう工夫を重ねています。
- 西邨:
- こういうオメガオーガニックオーチャージのようなカプセルオイルの、お料理用があったらいいですね。キラキラしていて美しい、食べられるカプセルオイル。サラダとかに飾って、目にも楽しく美味しくオメガ3が摂れたらすばらしいと思うんです。
- 北島:
- チャレンジしてみたいですね。MiMCは、最高品質の自然素材×最先端のサイエンス&テクノロジーによる、シンプルリュクスな化粧品づくりが信条ですが、シンプルリュクスな体に良い食事を提供するカフェをやってみたいという展望もあるんです。
- 西邨:
- すてきですね!
- 北島:
- やはり体の外からだけでなく、内からも、ナチュラルな素材の力を取り込むことがキレイへの近道だと思うので。MiMCというブランドで、両面からのアプローチを可能にしていけたらいいなと思っています。
Profile
西邨(にしむら) マユミ 2001年マドンナのパーソナルシェフに抜擢、マクロビオティックを世界的に注目させる。以降、ロンドン、ロサンゼルス、ニューヨークを中心に活動し、ゴア元副大統領、STINGなど数々のセレブリティにマクロの食事を提供する。現在、マドンナのパーソナルシェフを務めながら、誰でも実践可能な「プチマクロ」を提唱し、世界各国で活動を積極的に行っている。近著「Mayumi's Kitchen10日間デトックスレシピ」(講談社)が好評発売中。 |
北島 寿 アメリカでミネラルファンデーションに出会い、使い心地、効果に感動。2007年アメリカでMIMC,INCを設立。世界で初めて日本人の肌質、肌色に合わせたミネラルファンデーションを開発。MiMCのすべての商品の開発を手がけている。 |
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